ぽえむ君−卯花−
ぽえむ君
ぼくは詩人
大胆にも謙虚さがあれば
それはそれで
その変化は大きくなる
今日もまた
朝の散歩をしていると
卯の花に出会いました
ここにも夏の訪れ
5枚の花びらを重ねてできた
その白い鐘は
さらに1つの枝に重なりあい
それが幾枝にも広がる
ああ
いつぞやの時鳥がいてくれれば
歌のように
卯の花と時鳥が
一つ所にいるのは難しい
口惜しい気持ちを持ちつつ
その場を去ろうとしたとき
雀が一羽
遠慮がちに止まり
あえて鳴かずに
あえて頭を見せずに
パタパタという音を残して
飛び立ってしまったその動きに
卯の花に止まりし鳥は雀とも
初夏を告ぐる羽音なり果つ
どこにでもいる
いつでもいる
そんな雀の今日の大役を
自分への励みにして
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい