レールと時刻表の話
アマル・シャタカ

かつての僕は
あなたという列車を
引き止めるために
真実と真心という
二本のレールを
一本
冒険に変えて
脱線させたものだった

でもそれは一瞬で
多くの人のために
あなたはまた
走らなくちゃならない

二本のレールは轢きなおされて
僕のもっていない
安定だったり時間だったり
愛やら恋って言葉だったりするようだけど
それでもあなたは
列車の使命を果たして走る

誰も終着駅がどこか何かなんて知らないさ

僕は耳をレールに当てて
あなたの鼓動を書き留める
余白には
あなたの通過時間
それは
僕が消える時間


未詩・独白 レールと時刻表の話 Copyright アマル・シャタカ 2006-05-08 00:57:53
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