ぽえむ君−花橘−
ぽえむ君

ぼくは詩人

幸せは時代によって
人によって大きく異なるもの

今日もまた

朝の散歩をしていると
無人販売所に出会いました

百葉箱みたいなものに
たくさんの野菜が入れてあって
どれでも1つ100円

お金は貯金箱みたいなところに
そっと投げ入れて
ほしい野菜を硬貨の数だけ持ち帰る

その日によって
箱の中に入る野菜が違うので
見るだけでもおもしろい

今日は何が入っているのだろう

野菜と思っていたら
箱の中には
橘の枝と花が咲いていました

その枝には紙が結ばれていていました
不思議さなのか興味なのか
開いてみる

書いた人の名はバツイチ

 五月まつ花たちばなの匂いしを
     今と昔の匂いとぞする

そう想える人に出会えた自分も
幸せなのかもしれない

持っていた硬貨を投げ入れました

気持ちに言葉はいらない

明日もまた

言葉のない詩を作りたい


自由詩 ぽえむ君−花橘− Copyright ぽえむ君 2006-05-05 10:06:31
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