でんせん
かぜきり

ぶち
ぶち

と音がする

いてっ
いたっ

と悲鳴が上がる

千切れたせんがいたいたしく
場所によっては接続部ごともっていかれており

ぶち

と音が聞こえるたびに
目を瞑ってしまう

奪われたものと
奪ったものと

どちらに顔を向けるべきかまよいながら

ぶち
ぶち



切断音に

今日も耳を傾ける


自由詩 でんせん Copyright かぜきり 2006-05-03 09:04:21
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