濃縮回廊
合耕

見つめる壺に潜むとろみは
触れてみずにはわからない と唱える

これはただ 頭の裏を回る塗り箸が
キリンの模様に塗られていくのと
同じ速度に揃えるだけだと 
何度言ったらわかる

好きな子はみんな忍者屋敷の奪い合い
忙しそうなふりをして回廊へ
カブト虫は見えず カブト虫のいる木だけが見える場所に着いたら
ビスケットを取り落とすのは毎度のこと

今日は擦ってみた
ビスケットで 廊下を

毎度のことじゃない
一度だけ 股を大きく広げ
しゃがむ子らの上を飛び越えたときのことでもない


自由詩 濃縮回廊 Copyright 合耕 2006-04-03 23:36:25
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