パーチー
モリマサ公

なまぬるい水道水がでてくるように
母の
セリフめいた会話にみえかくれするようになったやさしさ
ささくれ
父の所在
定点カメラから送られてくる映像
兄弟のマグあるいは祖母のゆのみ
あるいは先祖たちの放つ気配 ゴースト テクノロジー ケーブル
ひきこまれて束になる
青い空
開きにくいまぶた
死んでほしい人満載の電車になだれ込む群れ
信頼という磁場
真逆の行動を支えている理論としてのラブアンドピースとそのブレ
革命後も続いていくゲームのルール
勝敗をもたないサバイバル
イリーガルなバイブル
だれだかしらないがにじのようなだれかに
ティルマンスのピンぼけみたいにぴったりと寄り添い目を閉じる
肺に溜め込んだマークロスコの空間
「不安ではないという言葉に付随する安心感」への不信
エクリプスシティにおける約束やそれらにしたがう影
ハッブルにみえている地平線の加速度
食による電波障害の静けさで凪ぐ画面
あらゆる場所でおこるアイポッドの静電気
という現在
いつも飲んでいる飲み物のペットボトルのへこみ
かばんの中で音を立てて液体がゆれています
抱きしめられているみたいに骨や皮膚たちがよじれ
そのままの姿勢で目的地に向かうそれぞれの感覚
愛すべく変態たちの口から咀嚼されていく食べ物の正当性
カッターの刃のうすっぺらさとその固さをみつめる存在を問うという学びのセンス
実験でさしこまれた電極に反応する使用されている脳の部分
ショートケーキから指を抜いて舐めたいという衝動
赤くなっているところがそこで今最も活発です
彼のすきなロックバンドのボーカリストの現状
管理の行き届いたパーチーのコミニケーションに付随するそのものの名称
窓の結露に理想の相手の名前を書いてもの思いにふけったりしてはいけません
こちらから電話をしてはいけません
「恋の法則ガール」はイライラしません
笑い声
謝罪
深い悲しみのイメージにおける希薄さがペダルのように回転してわたしたちは運ばれていく
まだ戦闘はつづいていて世界中のテレビのなかでこだまするタ行の
タタタ タタ
タタタ タタタ









 


自由詩 パーチー Copyright モリマサ公 2006-03-13 16:08:48
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