せかいとうた
水無瀬 咲耶

うつくしい まなざしを 胸に秘めていると
 すべてが 花のように 咲きはじめる
青空のように 澄みきって
 世界は いっそう かるくなる 

大地に降り立つと 満ちたりてくる
 空の表情が よく 視えはじめ
わたしを軸にして 世界は溶けあう
 天と心が引きあうのだ

この哀しみと 歓びとを 統べる
 ひとつのうたが 木立ちの上に
  咲く あの青空に流れている 

 にごりゆく感情と あつくすきとおる祈り
     その狭間で ゆらいでいるわたし

時折ぬかるみに転びながら
 ほころんでくる世界の底で
  壊れない うたを 探し歩いている


自由詩 せかいとうた Copyright 水無瀬 咲耶 2006-03-10 11:16:34縦
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