旅立つ日、君の背に投げる
たりぽん(大理 奔)

猛禽となり、風を信じることだ
わがもの貌で空を行く獰猛な鳥も
不確かきまぐれな風を信じるから
自由だ

タンポポとなり、風を信じることだ
着地する場所は選べなくても
不確かきまぐれな風を信じ
強く咲く野の花となれ

星座となり、風を信じることだ
他者との相関ではなく
まず君がいること
儚くても自ら輝く星だけが星座となる

  風を信じ、旅だった君よ
  きっと知るだろう

ひとり、旅立つ日
その手でしっかりと握った
たったひとつの気持ちが
愛するだろう、いつかそのひとに捧げる
君の一番大切な宝物だと


自由詩 旅立つ日、君の背に投げる Copyright たりぽん(大理 奔) 2006-03-05 22:57:06縦
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