五つの星と少女の鳴き砂
恋月 ぴの

あなたが大人買いした
その食玩達は
誰もが寝静まる真夜中
遠い国の鳴き砂に耳を澄ます


肺の奥まで吸い込んだ
着色顔料の青色は
どこまでも鮮やかで
いつまでも少女の心と身体を蝕む


青い海も青い空も知らず
食玩に色を塗り続ける
二段ベッドで暮らす少女の鳴き砂


飽きたら捨てる手のひらに
さらさら流れる
遠い国の少女の鳴き砂


自由詩 五つの星と少女の鳴き砂 Copyright 恋月 ぴの 2006-03-04 10:49:17縦
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
64kbのソネット