笑み桃色
銀猫

ももの花
軽い衣に春染めて
緑の枝葉も知らぬうち
蕾のままに頬はほころぶ

絢爛のぼんぼりもなく
錦糸の衣も纏わずに
春の節句の雛つがい
ももいろの
笑みに吹かれて
ひな祭り


つくり花の我を忘れて
ほろろ ほろろと
桃源郷の帯ほどく



桃に酔い痴れ
笑みの訳など知らなくて


自由詩 笑み桃色 Copyright 銀猫 2006-03-03 21:58:46
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