女性詩(をんな さが うた)
恋月 ぴの

あなたが一番きれいだったとき
しがらみの廃墟に靡く 硝煙を仰ぎ
自由とは このことかと
愛しき髑髏ひとつ 胸に抱き 街を彷徨う


あなたが一番きれいだったとき
一枚のルオーに なりたいと
無数の櫂にかざす をんな の 手首は
愛しきものを慈しみ 立たせぬ一行に思い馳せる


をんなであることの 誇りを 求めつづけ
をんなであることの 明日を 求めつづけ
をんな が をんなであることを 求めつづけ


をんなの子宮で紡ぐ 人生 は
挙手の礼しか知らぬ ものどもには 判らぬと
あなた は しれっと答へ 墓の中


自由詩 女性詩(をんな さが うた) Copyright 恋月 ぴの 2006-02-24 09:03:33
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