対話篇
アマル・シャタカ

ある人が君に言った
愛というものはダイヤの原石
諦めずに磨き上げなさい
今投げ出せば
唯の石ころ


そして君は
僕にこう言った
愛は綺麗で美しくなければ
誰も価値を見出さない
いずれ輝くその宝石に
私は賭けてみたいの
曇らないよう
時々
手入れしながら


君に僕が
答えてこう言った

石ころは愛じゃないし
ダイヤも愛ではない
君と二人で
磨き上げるという
その行為こそ
愛なのだと

君と拾い上げた貝殻を
二つに割って
そんな無価値なものが
僕たち二人にだけ
かけがえのないものになる
そんな世界

姿は見えずとも
君の頬を撫でて
木々を揺らして
存在を知らしめる

この風のようなもの


自由詩 対話篇 Copyright アマル・シャタカ 2006-02-12 02:59:05縦
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