□■ひかり■□
よだかいちぞう

ある日神様が降りてきて
すべての半分を君に与えた
しかし残りの半分は
自分で何とかしなさいと言われた

数日は、いや一年くらいは
与えられた半分のもので
飽きずにすんだ
けれどもまだ半分を読みきってないうちに
自分には無いもう半分を探しはじめた
自分のある半分はあとで見れるからと言って

探し方が雑だったのか
粗大ごみばかりが部屋の中を埋めていた
これらをどこで拾ってきたのかと聞くと
ヤフオクで買ったと言われた

遮光性の無い薄っぺらのカーテンから
日が差し込んで来た
斜めになってる箪笥に
西日があたる

この部屋の箪笥ひとつで
人生が終わってしまうのは
よくあることだけど
それはとても詰まらなそうで
嫌な気分になった

君が言う
この部屋に火をつけるんだ
神に宣戦布告する
たとえ半分でも
神は戦いを避けるだろうから
そのときに少し教えてもらえるはずだと

君は言う
太陽の光と
火の光
どちらが強いか
目に見せてやる







自由詩 □■ひかり■□ Copyright よだかいちぞう 2006-02-05 20:45:15
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