短期間ベイベー
山内緋呂子

生きて 

素晴らしいことは何もない
ただ
愛のみ
意味のない卵色の日に
ただ足を前に出して

昼は明るいことを知っていて
夜は電灯を調節する

いつも目の前の手すりを触って

落ちたらいいのか
遠く離れた布団に逃げ込めばいいのか
迷うんだ

これからも君が

手すりから落ちようと決意した時

人の愛が 欲しければ
いつでも電話して

その前に私が死んだらごめんなさい


君とはいつだっていつだって 素敵な話ができるんだ







一生子供は生まない






 






未詩・独白 短期間ベイベー Copyright 山内緋呂子 2006-02-03 03:38:51
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