明日が見えるか
石川和広

自分か
自分ではないか
わからない
からだを
僕は生きていて

そんな突き詰めても
答えはわからなくて
答えは
深いところにないから
僕は表面を泳ぐのです

自分には
許されがたい罪があって
恐ろしいことに
吊されて
恥をさらせなくなるのは嫌だ
死ぬときは
どんな
格好になっても
それは困るから
恥ずかしい死に方を
しないでおきたい

どれだけ恥ずかしい思いをしたら
神様は勘弁してくれるだろう

そこで
熱いお茶を飲んで
菓子はいらねー
お茶を飲んで
ニュースを
見ていると
自分が映っているようで
さらにやるせなく
勘弁してほしい

何度
同じ間違いを
繰り返せば
川の向こうにいけるだろう

そして西遊記
青い空
むなしく
楽しい旅
釈迦までたどりついても
釈迦は世界だから
裏にまわれない
ありがたい
飯でも食って
帰るか

今日は思い出ばかり
なりやまぬお経に
明日が
見えるか


自由詩 明日が見えるか Copyright 石川和広 2006-01-18 21:31:11
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