虹色物語序章
七尾きよし

自由につかえる時間がある

という能力

きみという名の七色の光は

まだ内側に混在しながら

そのときを待っている

これから書かれようとしている物語は

いつか一筋の閃光となって

虹色のまちへと流れていく

その物語は一人称でもなく

二人称でもなく

三人称でもなく

たとえばボクが緑色に光るとき

きみは赤色に

きみが黄色く輝くとき

ぼくは水色に透き通る

関係性の中でそれぞれが

それぞれの色に光輝き

ときには色を変え

混じり合いながら

虹色の物語はつむがれていく


自由詩 虹色物語序章 Copyright 七尾きよし 2006-01-15 20:55:28
notebook Home 戻る  過去 未来