風便り
LEO

今朝書き終えたばかりの
手紙を紙飛行機にして
あなたへと向かう
風を探している

雲ひとつない晴天の空は
太陽の傾きが眩しすぎて
方向を示すものが
見あたらない

そこへ向かう風は
何色だったかな

まだまだ固い木の芽を
冷たい風が揺らして
悪戯っぽく笑いながら
わたしの足元で回った

氷を張ったような
アイスブルーの空を
地上から見上げるだけの
わたしは風にはなれない

せめて
あなたへと向かう風は
もう少し温かいといい

握り締めた手紙は
インクが滲んで
文字も読めなくなったけれど

それでも
あなたへと向かう
風を探した


自由詩 風便り Copyright LEO 2006-01-12 22:45:17
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