吐息
maumi

階段の踊場の風 冷たい息 通り過ぎる冷静
君を想う気持ち 崩れる土壁 不安な情熱

握るコブシに一段と力の入る瞬間
まだ僕を知らない君が横を過ぎる

知らない君への妄想は普段の僕を壊す
壊れかけた傘の骨のよう
一ヶ所だけいびつだ

何か話す口元に固まる
振り返り無言のまま残る後悔は
道路の日陰に残る雪
直ぐに消える様子もない

誰もいない校庭 取り残されたボール 風
君を想う気持ち 流れる時間 高まる虚無

階段の踊場 話す声 通り過ぎる君
止まった時計 好きな歌 口ずさむと
息・・・


自由詩 吐息 Copyright maumi 2006-01-08 00:20:57
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