初雪の味
イオ

あ、あ、あ、これは
そうだ初雪の味
田舎の山奥
少女
噛んだ初雪を
その味

今宵ほほを撫でる風
冷たい空気
それらは、それらは、
初雪の味

走るはしるはしる
笑う
雪の中を
少女笑う
希望を知っている笑顔
雪を丸めて投げて
走る転ぶ雪の中で
笑い声
走る舞う雪笑う

今宵
張りつめた冬の空気
この味
今宵
走る
昔の面影は消えつつある
けれど覚えている
初雪の味





未詩・独白 初雪の味 Copyright イオ 2006-01-05 23:27:19
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