白い空を数年振りに見た
忘れ去っていた朝の風景
身体の中の狂った時計のネジを巻く
鏡の中の自分の顔に化粧する
少しずつ笑うことと泣くことが同化してゆく
欠けたものは戻らない
せめて偽ることしか出来ない
心は多分遠いところにある
馬鹿げた日常と悟りながら
いつしか夢中になる
これがすべてのライフ・レッスン
大声でわめき散らすことも出来ない
なけなしの感情で生きている
まるで生母マリアになる為のライフ・レッスン
手放してはならないはずの欲望も
生活の喧噪にて見失う
そうして少しずつ正常になる
いつまでも練習曲を弾いている