ドライブ
「ま」の字

               ─佐々木好に捧げる

象が飛んでゆく
キリンが飛んでゆく
バオバブの木や やわらかな色合いのにんじんもとんで

ねえ、
どれもこれも飛んでゆくものたちはまるで
いつか見た 夢のように輪郭もさだかでないけれど
私たちこのうすあおい空をながめながら
どこまでドライブするの

ねえ、
ずっとずっとドライブ この道はふたりゆくけれど
もう私
あなたの顔さえさだかには覚えていない

 象が飛ぶ
 キリンが飛ぶ
 バオバブの木や やわらか色の にんじんも

よくわらった
あなたとわたしのとおい日
とうとう
思い出にすぎないみたい 
ほら
あの そらのおわるあたりに
半透明な 河みたいなものが ざらざらとにぶくひかっている
すうすう
雲が飛びすぎてゆくようなわたしとわたしのからだ

 車中に崩れ 肩寄せ合い 木乃伊になってしまうわたしとあなた
 風に吹かれ
 さびしくふるえる蜘蛛の糸に 口は歪み さけぶ

 華やかにわらう
 近づくかしら うた
 とおく乾いた 
 愉しげな足音
 沈黙にいろどられ
 うつくしい記念写真のつめたさが
 ずっと

 (すテキ…

揺られ ゆられて
カリーナは走りつづける

ねえ、

「・・・・・・・・

ほら、そらのむこうに見えるあれが 
ちいさく 波立ち 騒いで







自由詩 ドライブ Copyright 「ま」の字 2006-01-05 22:36:10
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