廃棄文章 #01
Monk
(1) 予兆
パソコンがどうもいつもと違う音、カラカラカラと変な音を立てていたら
・パソコンの寿命が間近
・良くないことの前兆
・中のハムスターが暴れている
のどれか。ハムスターのエサくらいちゃんとあげなさい。
そして数日後、気が付いたら変な音もやんでたーってことありますね。
でもなんで?それは
・パソコンがもちなおした
・良くないことは回避された
・中のハムスターが、
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(2) グラタン不足
グラタン不足である。
既製品にしばられ、いつしか自由を奪われ、空を失った鳥のごとく。
グラタン不足なのだ。
たまの日曜日にグラタン皿を棚から取り出し、
ホワイトソースを作りあげ、
具に多少の工夫を施し、
ときには行き過ぎた素人の工夫で台無しとなりつつも、
オーブンで焼き上げ、
その表面の焦げ目を評価する、
その過程が君たちがかつて持っていた翼だ。
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(3) ありきたりなドラマ
彼女と喧嘩。
走り出す彼女を追う。外はどしゃぶり。
待てよ!叫んでも止まらない。
彼女は踏切を渡り、僕は渡れない。
二人を遮断する電車。
警笛が鳴っている間、僕はうずくまる。
電車が通り過ぎる。
きっと彼女はもういない。
警笛が鳴り止み、力なく顔をあげる。
ほら、もういない
いや・・・いる。
しかも二人いる!
どうなってんだ!
駆け寄る僕に二人がかりの
ツープラトンスープレックス。
仰向けに倒れた僕をのぞき込む顔と顔。
双子なの
おどろかせようと思って
まったく
彼女には振りまわされてばかりだ。
ああ、これからは彼女たち、か。
笑いがこみ上げる。
どしゃぶりの中に響く。
声と声。
頭血。
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(4) 僕のピーチパイ
ああ、泣かないで
僕のハチミツ
緑に染まった髪の毛だってとてもかわいいよ
僕のピーチパイ
さあ、笑ってごらん
とっておきの手品を見せてあげるから
僕のテントウムシ
今日は一日中手のひらをくすぐりあいっこしよう
ああ、
僕の野イチゴ
僕の子ヤギ
僕のシュガービーン
僕のハンバーグ&エビフライ
僕の耳かきの綿毛ちゃん
僕のスプリットフィンガーファーストボールちゃん
僕の木工用ボンドちゃん
僕のゆるゆるズボンちゃん
さあ、おいで
おでこにラクガキしてあげるから
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(5) 食べれます
スナック菓子の袋の中に乾燥剤が入っていて
「食べれません」と書いてある。
そして思うのだが。
乾燥剤の袋の中にスナック菓子が入っていて
「食べれます」と書いてあるとして。
君は食べられるか。
食堂でしょうが焼き定食を頼んだら皿に
「食用」と書いてあったら君は食べられるか。
そうか、よくわかった。
散文(批評随筆小説等)
廃棄文章 #01
Copyright
Monk
2005-11-23 23:43:20