彫刻
汰介
私の右半身は、観念の圧縮された冷気によって
心の肉は刺され、そして爛れ、常に腐食しようとする
私の左半身はそれらを、
傍観し、アガペーを与え、なだめ、すかす
右半身を刺しているのは、お前
それは人工母胎の完成だ、と右半身は喜びの声を上げ、言います
大いなる人工母胎の海で永遠に溺れ窒息するが良いさ
しかし左半身は、
嘘吐き、人殺し、だ、と言います
あなたは酷い人だ、とも
その中間点で私はお互いの半身に問います
愛が支えあう事だとするのならば
私自身を支える事ができますか? と
自由詩
彫刻
Copyright
汰介
2005-11-07 16:12:34