片想い
落合朱美


貴方の瞳があまりにも
澄んだ色をしているから 
向かいあうと俯いてしまって
貴方の爪先ばかりを見ている

眩しいと感じるものが苦手で
目を逸らしてしまうのは
自分の穢れを思い知ることを
怖れているから

秋に咲く紅い花たちが
痛々しく見えるのは
短い季節の狭間で
自分のすべてを曝け出して
ワタシヲミテ と
叫んでいるからなのだと知った

紅くなることも
透明になることも
できない私はいつまでも 
貴方の瞳を見ることができない

けれど貴方から目が離せない





自由詩 片想い Copyright 落合朱美 2005-10-18 21:51:20
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