はみだした 靴の ために
砂木



月が 舟を ナクシタ

木陰 に 零れた
ピラミッド の ベール

濃い青 の 淵
触れさせぬ まなざし

ただれた 地殻
うぬぼれた マルイ肩 

キィィィ きぃぃぃぃぃ

小さな 愚か

冷えこむ 街道の
古い 星空 

途絶え ゆく かがり火 
また 少し
揺すり おこし

掻き消すように
明けてくる
細い 旅の 行方

月よ

渡れない

遠く に

歩め と

浴びせる 輪光

水汲み の ための
櫂 を 
手に とれ





自由詩  はみだした 靴の ために Copyright 砂木 2005-09-10 01:48:46
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