ひかりのたべもの
石川和広
まざりあっていく
せかいのなかで
しかいは
しだいにせんめいに
なり
ぼくらは
ひとりひとりになって
あるいてゆく
ことばを
ひからせながら
やまのあいだを
ぬけていくくるま
おやじがうんてん
かやぶきやねが
いっぱいあるところで
いっけんにたちより
なつなのに
いろりばたで
さんさいたくさんの
ごはんをたべる
こえはひとりぼっちで
かえるがだまってる
たくさんのひのなかを
あついかげ
ことばはすきとおる
かぜとはなしをする
ひとりごとで
ひとりごとで
またやまのなかを
だまったり
ひとりごとを
かわしながら
はしってゆく
しだいに
しかいは
くらいほうへ
あしたもしんぱいだ
みらいのほうへ
あしたも
かげがひとりごと
ではないか
しかいはめいめつする
じじつをごにんする
びょういんのろびー
で
あかるい
だまって
わるいかみさまとかいわ
ひとりはあかるい
かぞくとゆうしょくを
とったあとで
いのる
自由詩
ひかりのたべもの
Copyright
石川和広
2005-08-24 22:29:14