渡れ
石川和広


言葉の深淵を
明るく渡れ


アイスコーヒーを
飲みながら

かろうじて
ぶらさがる
吊り橋

上から
光と荷物と
レシートが落ちてくる

それらすべての
降り注ぐ雨に
うたれながら
それらを糧と思え

忘れながら
氷が溶けていく

夕暮れにさらされ
話つづける

話ながら
百万回
生死をくりかえす

生まれる
夜の照明へ

僕と
影と喫茶店を
出る?


自由詩 渡れ Copyright 石川和広 2005-08-14 23:22:39
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