すごろく
−波眠−

耳たぶまで染めあげたのは

「今日のおすすめ」とテキスト、それだけ



覆われた後頭部の絶壁を抱き止める

早熟なフローリング



地の底から湧き上がる寛容な雑音は

雨音と換気扇の音をいつしか手繰り寄せる

金曜の深酒



おぼつかない人差し指で

さいころのカドを辿る



ふった



でた





ボクではなく彼方に

捧げたい

「1回休み」





酷な未来と勘違いしないで

至るまでを見つめる瞳が酷なのだと





できたためしがなかった

さかあがりに

ピアノ発表会

お習字の清書




知らないところで一人ゴールをきりたいなんて



一人じゃできなかったゲームなのに

そう言える傲慢さを得てしまった現在



自由詩 すごろく Copyright −波眠− 2005-08-13 06:24:58
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