なんとなく包まれている
tonpekep

初めて道を歩いた人はどんな人だったろうと
ものすごく高尚なことを
考えていた朝であったけれど
眠ってしまった

目が覚めてしまうと
体中にぐるぐると包帯が巻かれている
木乃伊取りの夢なんかを見ていた気がするのだけれど
取られる側になっていた

どこかの箇所で
ぼくは引っ掛かっていて
どうやらそこから
ぼくの思い出はこぼれ続けているらしい

感傷に浸っている場合ではないけれど
このまま巻かれっぱなしでも
いいかもしれないと
こぼれ続ける思い出は包帯を青く染めている


自由詩 なんとなく包まれている Copyright tonpekep 2005-07-25 20:35:41
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