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虹村 凌

天上天下唯我独尊!
麗乱堕天使唯今光臨!

***

ギンガムチェックのパンツを七分までまくしあげ
薄いTシャツを着てネクタイとプカシェルを装着
衝動買いした細身のジャケットを着込んで出かける
ネットカフェで煙草だけ買ってすぐに店を出る
缶コーヒーを飲んでも気持ち悪くて半分残した

***

高速道路にだって歩道橋にだって
天使は降りてこなかった
俺は何処で待てばいいのかわからないし
そもそもその存在さえ確認していない
誰にでも優しく接して
望めば一晩中だって頭を撫でてくれると言う
望めば一晩中だって歌を歌ってくれると言う
天使は何処にいる?
天使は何処にいる?

***

富士山が爆発して
月が降ってくる夜に
土星の輪っかが消えてなくなって
天使が迷子になっちゃったって事を
悪魔に聞いて小便チビった
もう俺は助からない
もう俺は助からない

***


煙草の灰がフィルターに届いたら
天使が降りてくるって信じてた
灰皿には山のような吸殻
血管に油が溜まって
俺はもう助からない
今すぐに





***


灰皿がキレイになった





自由詩 BosZHeAd Copyright 虹村 凌 2005-07-17 02:40:56
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「うにいくら丼」