鈍色の君
ヤギ



太陽が 赤い
赤い?
赤茶色の大地なんて
ハ ハ ハ ハ
見たナァ  映画で
土ぼこりが暖かい
イヌみたいに

大きいナァ
きれいだナァ
雲も風も

アア
大きいナァ

空はそんなに
永遠だったのか





知っていたわけないね
君の背骨を僕が見上げることなんて
学者に聞いたら
「黒い霧のような肉をまとって生きていたらしい」
だって

整って並んだ背骨が美しい
何も思わないから美しい
何も見ず感じずただそこにいることが美しい





たった千年
ちょっと昔に生きていた

の頭
の骨

ハローハロー

またいつもの勘違い





骨と骨の重なる山の中に
カリカリと潜り込んで眠るのは幸せだろう
向かい合うどくろどくろ
どくろどくろ




自由詩 鈍色の君 Copyright ヤギ 2005-06-04 21:33:48縦
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