もうひとつの惑星くん
中庸くん

 こわいの、みつからないように気をつける気持ちのさきにこわいのみて、思いでのなかの内側へといまをさらっていったこと、数年前から気づいている。

 おやの携帯お電話できて、元気だよ、平日は事業所で働くのだよってお伝えしたの。勇気いっぱい生まれて、ひとりぼっちでやれてゆけるよって重ねて宣言できたのさ。

 パーソナルコンピュータと向きあう居心地、得難い感情とリフレイン。しばいたこと、ごめんよ、ゆわれて、ぼくは生きて、おとうさんとおかあさんを忘れたふりしないように気をつけようって想うんだ。

 誓いや約束ごとも感情なのだと、はじめて気づいた。失恋しながら芽生えた想いに嘘はない。曖昧な言葉の意味がわからない。自閉症って、ギフトだと想う。

 どのような言葉にも秘められた結論が存在しているのだ。いくらでも鉄仮面をかぶるって、可哀想なくらい、息のできないことグレーなのやね。

 おやからかくれんぼしているアパートメントに鬼はいない。恋人だって福の顔をしていたよ。大事にできなかったね。きみの想いにくちづけしてもいなかった。

 命の祈りが遠くなって、鳴りやむようにまた近づく。働きたい!

 みんな、いいやつなんだよ。いいやつすぎて争うこともあるのだ。ふたつ目の答えを許容できること、きれいだ。

 ぼくの青春がとろりと溶ける。生きたさきにいきたい想いで生きている。倖せなんて言葉ぢゃたりない有難う。

 誰も傷つかないことに気づくことで傷つける。天邪鬼な想いは捨てて、はっきりと、だいすきだよって、泣きむしみたいにいいたい気分。

 ぼくが出逢えた全てのものが命に満たされたクリスマスを送れるように。いまから準備する気持ち。

 きらいなものなんて、本当はどこにもないだろう。気になるのだから、すきっていって構わない。ぼくをきらいなひとがすきだ。ぼくをすきなひとのことも、きちんと想いだしてすきになるよ。

 おかあさん、ありがとう。おとうさん、ありがとう。すきなひとも、ぼくのことがきらいで支えてくれるひとたちも、いつもどうもありがとう。


自由詩 もうひとつの惑星くん Copyright 中庸くん 2025-11-11 22:00:05
notebook Home