抱擁A
みい
黒砂糖をつかむきみの手で
いきのねがとまるゆめをみた
きみとは一生せっくすなどできず
それでもしぬほどおんなじになりたいせいで
あたしはどんどんきみになり
なぜ、あたしの話がふしぎなせかいで
きみが生きているのか
ただ
食べたい、ざりざりの
まくでおおわれるせかいを
ほっぺの中では丸くなるよう
なめてとかしたの
コップに落とす
水ではとけないんだよ、って言って
そういうので抱くだけの
きみは ゆらあり、
あたしのしぬのを
いちばんの、
あったかいので抱いた
未詩・独白
抱擁A
Copyright
みい
2005-05-30 20:18:23