1月28日メモ 「病は気から」「詩考」などなど
りつ

「白翔会病院」

白翔会病院の前にあったM病院よりも、
随分、立派になっていた。
送迎バスが下山口駅、小手指駅、荒畑より出ており、
勿論、病院からも送ってくれる。
しかも、MITは放射線を使わないMITだと言う。
そんなの初めて聞いた。
私は内科受診で院長先生の担当だったのだが、
最初からアナウンスの声に好感を持っていた。
やや急いでいるが、快活な暖かい声。
診察は丁寧に話を聞いてくれ、
要点をまとめ、すぐに必要な検査を決断する。
私の検査結果で薬は必要ないと先生は判断しているが、患者に薬を出す出さないを聞いてくれる。
安心して、薬を出して貰った。
「これだけの設備投資をしたのだから、会計はずいぶん高いのだろう」と予測し、
待っていたら、すぐに名前が呼ばれた。
あれ?高くない。普通の値段だ。
薬局の若い男性にカチンときたが、大人しく薬を貰い帰宅。
「この病院は良い病院だ」と確信したので、
敢えて実名で表記している。
紹介状なしでオッケー
ファースト・オピニオンには、これ以上ない
病院だと思う。


「投薬実験(病は気から)」

アメリカで実際に行われたとある実験。
精神疾患患者をA群30名、B群30名に分ける。
A群には小麦粉を練ったものを、
「とても良く効く薬(たぶん抗うつ剤だったように思う)ですよ」と言って渡し、
B群には本物の抗うつ剤を、
「とても良く効く薬です」と言って渡す。
1週間後、再び集まって貰い、薬の効果を聞く。
A群で「薬が良く効いて良かった」と回答した確率40%
B群で「薬が良く効いて良かった」と回答した確率50%
そんなに差がない結果となった。

病は気からだとしたら、治療も気からだ。
※(気ではどうしようもない病も勿論たくさんある。
私がかかった腎盂腎炎も抗生物質を飲まなければどうしようもなかった。
あたかも、全て気だと言うかのような書き込みをしてしまい、申し訳ないです)
色んな宗教で、奇跡の話が絶えない理由は、
この辺にありそうだ。



「詩考」
参考詩 高村光太郎 晩餐

私が高村光太郎の詩の中で、一番好きだと思う詩。
これを例に少し詩を考えたい。

この詩は、冒頭は食べるものが順に表記されている。
そして、それらを智恵子と光太郎はガツガツと貪り喰う。

「凄い」と思ったのはここからだ。
喰らう歓喜、いのちの喜び、大いなるもの(神とは言ってない)への感謝が溢れ出し、
雄大な拡がりのある名詩になった。

少し前に、
「テーマは何か、テーマは何か」としつこくしつこく尋ねられたことがある。
私の回答は
「分からない」だ。

晩餐を読んで、
私自身、
テーマを持ち、
テーマをもとに詩作する段階に来たと思った。


「老猫、去る(安らかに野垂れ死ね)」

猫の世代交代があった。
少し前から、深夜にやたらと威嚇だけでは終わらないマジ喧嘩をしていた。
前のボス猫は、白地に鯖トラの猫だ。
この猫とは10秒程、見つめあったことがある。
そして昨日、意気揚々と私の前に姿を現したのが、白地に茶トラの猫だ。
歩き方がまだ若い。

そうか…
あの猫は負けたか…
もう待っているのは野垂れ死にしかないかもな…
(自然界では野垂れ死には当たり前のことだ)
せめて、眠るように安らかに野垂れ死ぬことを祈っている。


「沢庵」

歯応えの有るものが食べたくなり、
冷蔵庫に1年前に買った沢庵があるのを思い出した。
食べてみようと、真空パックを破る。
腐っている感じは全然ない。
数切れ切り分け、ひとつ摘まむ。
後味が苦いが、これは大根の苦味だろうか。
もう一切れ食べる。
ズキンッ。
お腹は何ともないが、急に頭痛がした。
「食べられない」の合図だ。
ゴミ袋に入れて、全部捨てた。

沢庵を食べられなかった代わりに、
晩御飯は牛肉入りきんぴらごぼうにした。


「清潔過剰社会(空気清浄機編)」

どうもね、家庭環境が清潔を重視しすぎていて、
子供に必要な病気への耐性が疎かになっているように思う。
その代表例が空気清浄機だ。
加湿器は分かる。冬場の乾燥は中々堪える。
だけど、空気清浄機。
無菌に近く近く育てられた子供は、
雑菌に対する抵抗力が弱いように思う。
例えば花粉症。
空気清浄機で育っている子供は、簡単に花粉症になるのではないだろうか。
例えば泥遊び。
「汚いから」とか「汚れるから」と、止めてないだろうか。
泥も雑菌を含んでおり、子供に耐性をつけさせている。


「誇り高き値段」

本当に良いものは、
造り手はその値段の価値があると自信を持っているので、
値引きには応じない。

例えば、エルメスのバッグ。
お金があって、一生に一度持つなら、
エルメスのバーキンと決めているのだが、
エルメスの直営店で、バーキンのバーゲンをするなど、金輪際聞いたことがない。
しかも、本当のエルメスファンにしかバッグは売らない、
一見さんが、幾らお金を積んでも売らないと言う徹底ぶりだ。

何と誇り高いのだろう!
それだけ商品を愛し、商品に自信があるのだ。
見事だと思う。


「性欲の消失」

39.5℃の高熱を境に、
あれだけしつこかった性欲がコロッと消えた。
キレイさっぱりなくなった。

少しの寂しさと、少しの安堵。
だんだん自分が中性化していくようで、
それは或る意味、哀しくもある。

まあ、先のことは分からない。
まだまだ楽しいことも、苦しいことも、
待っているだろう。笑


散文(批評随筆小説等) 1月28日メモ 「病は気から」「詩考」などなど Copyright りつ 2025-01-28 20:29:51
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