ジャガーを抱いて眠りたい
天使るび(静けさが恋しい)
カバーを外した文庫本を持ち歩くこと。指でページをするすると撫でてゆく。ぼくにだけわかるほどの繊細な風を起こすための感覚刺激アイテム。
息が苦しいときに効果的な問いかけもございます。
(所詮は下界のことなのぢゃ)
ひきつけを起こしたときに一心不乱に救済の言葉を叫ぶこと。すみやかに天使は下界へと駆け下りてぼくの身体を動きから解き放つ。
緩やかに羽を閉じてゆく視界。耳の奥から花が咲いてくるみたい。見えないよ。うまく聴こえないよ。無防備で剥き出しの穴という感覚がいまはない。
世界が調律されてゆくようだ。
人体は優秀な設計で成り立っている。傷みの荒らした心の数だけ命はあるのだ。
ぼくの身体もよくできている。意識を失うためのトリガーが叫ぶことで洗練された。
そのことについてはオヤを感謝するべきなのだ。ただしフラッシュバックもいらないからぼくからもう出ていっていいよ。
ふぅ。温かい息を殺しながら吐く。
虐待されたものたちに天国は近しいのだって。いつでも後に生まれたものが先をゆくのだって。
インナーチャイルドが泣き喚くぼくたちの心を慰められるお方はひたすらにイエス・キリストである。
天国のゆりかごのなかで大人のぼくが子どものままでいられる世界。かみさまどうもありがとうございます。
子どもの心でおかえりできる唯一のぼくのお家はイエス・キリスト。
どうか胸の奥の十字架でいつかぼくを貫いてください。好かれても嫌われても立ち上がれる心地よさを知りました。ぼくの鼓動はイエス・キリスト。
やっと出逢えたぼくのお友達はイエス・キリスト!
生まれて正解でした。