やっぱり悲しい詩になってしまう
ベンジャミン

(ぽとり)

点滴1本3時間

(ぽとり)

ペンとノートがあったら詩の一つでも書けそう
だけど悲しい詩になりそうだから書かない

(ぽとり)

透明なビニール容器から
半透明なビニールの管を通って
透明な液体が流れ込む

(ぽとり)

それは栄養剤だって
何度同じ説明を聞かされたことか

(ぽとり)

どうせならどんな味がするとかそんな
少しばかり面白い話を聞きたい

(ぽとり)

なんとなく
甘いんじゃないかなと思う

(ぽとり)

むしろ甘ければいいなと願ってしまう

(ぽとり)

もしも甘かったら僕の血も甘くなるだろうし
僕の血を吸う蚊もきっと喜ぶだろうし

何より

ぽつり呟いてしまうセリフが少しでも甘いなら
周りの人も喜んでくれそうだから

(ぽとり)

だから
みんな大好き
なんて言ってみたけれど

(ぽとり)

この部屋に僕はひとりぼっち

    



未詩・独白 やっぱり悲しい詩になってしまう Copyright ベンジャミン 2005-05-24 01:37:54
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
タイトル長いー詩