庭の神に
田中教平/Kou



そぞろ寒、とはこんな朝を云うのだろうか
毎朝の呼吸法
今朝は肩甲骨が痛むのでよしておいた
ほったらかしの肩甲骨
ほったらかしの体
ほったらかしの息

又自我が
目という穴から外をのぞいている
僕は笑顔を忘れてしまう
真面目くさった僕というエゴ
花を見つけた
山茶花だ
僕は庭の神に深く礼を言う


純粋意識をのぞいて
僕たちはつながっている
僕は妻で
妻は山茶花だ
天高い空の下を
誇らしげに歩いてゆく
コーヒーを
コーヒーを買いに行くのだよ

ごめんね
ほったらかしの肩甲骨
ほったらかしの体
ほったらかしの息

ごめんね

 


自由詩 庭の神に Copyright 田中教平/Kou 2024-10-31 11:48:37
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