嘘をついてよ。
秋葉竹

 

まるで孤児になったような
寂しさを
母親が亡くなったときに
感じた
いや、きょうだいもいるのだが
あるいは、つれあいさえいるのだが

天涯孤独に
なったって
感じたって
はなし

泣けなかったけど
じつは
夢のなかで
泣いた
って
はなし


バカばかりして来たなぁ、と

沈みかけの夕陽をみて
子供のころの
5時を過ぎたら探しき来てくれた
かぁさんのながぁい影を
想い出したりする


生きてくことって
ホントのホントは
おもしろおかしくやれればいいんだよね


ギシギシと
歯噛み
睨みつける
声の限りに
罵りたくなる

そんな愚かな感情なんて

ダメだね。

って
はなし

そして、
ただひとり
たがために、泣くのか。



ただ夢で
触れても冷たい肌をして
愛していたよと嘘をついてよ。









自由詩 嘘をついてよ。 Copyright 秋葉竹 2024-10-29 20:58:07
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