Soul Love 独り人の 、(改訂)
ひだかたけし

冷える朝の大気の最中を
自らの熱しっかり保ち
駅階段昇り歩む人の
ひとりの影踏み締めながら
独りに次第に成りては
歌声内に鳴らし響かせ
明るむ意識にふと眼をぱちくり
駅最階上の奇跡の光景の如
群れなし走りゆく子らを見送る

 育まれる肉の命の次々と
  滅びゆく肉の命を幾度も見送り
  貫く普遍の胎動の揺らぐこと無く
 絶え鳴る魂の内の神聖を眼差し

次第に凍り付きゆく夜の最中に
独り人の内なる神聖に跪き
もはや血の神聖な記憶ではなく
自らの内に浸透し生きる神聖、
わたしの中の他者〈私である〉を
明るむ意識を更に明るませ
眼差し凝視し生きんと意志する

独り人の 、

夜は次第に更けゆき
移行する時の流れに
未だ群れなし走りゆく子らの
盛んな永久なる命の胎動を聴く

 盛んな魂の愛の木霊を聴く


















自由詩 Soul Love 独り人の 、(改訂) Copyright ひだかたけし 2024-10-29 19:01:11
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