ピーマンの部屋
森田拓也

夕暮れや紅葉を冷やす雲の影

流れ星窓に腰かけハーモニカ

色めくは雲のみならず秋夕焼

朝顔に歩み緩めて二歩三歩

朝顔や隣にまはす回覧板

登りきりそよ風のさき初紅葉

彫刻に山葡萄ある写真集

小鳥来て鳥語を話す小枝かな

飛蝗ばつた身体からだ二倍のジャンプかな

おばあちゃんいつも机上に硬い鮭

蜩や夢のドアより遠く来て

ピーマンに住みたし人にもう会はず



俳句 ピーマンの部屋 Copyright 森田拓也 2024-10-09 21:32:31
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