繁華街の寺へ
秋也


亡くまで薄めて
景色が金色に染まる前


彼は眠っていないのだろうか
骨があるので
手を合わせた

冷たく穏やかな風は9月の終わりの秋に相応しく
望ましい
花屋 鯛焼きや 寺から駅へ

一瞬の瞬きのような夕焼け
アイフォンに眠った友人の番号
荒い画質の動画

液晶はひび割れている
脆く脆く
ただ彼岸が終わり

また離れていく

まだ生きていく

笑顔をありがとう
きっとまた会って酒でも飲もうよ


自由詩 繁華街の寺へ Copyright 秋也 2024-09-25 00:18:35
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