森のアナタ
ひだかたけし

触れ合い通りに出れば
行き交う人々の多く
絆深く繋がり合い
手を握り合い

更に更に 、

奥まり拡がりゆく 
触れ合い通りの
街並み光り輝き
光の帯と為り伸びゆく

果てに 、

覆い被さる如く高々と
こんもり森の樹木聳え立つ

枝葉絡み合い生い繁る 、

こんもりと限り無き高き森の
懐を掻き分け内へ内へ入り居れば
なんとも照り輝く色々の踊り在り
ふっくら艷やかなアナタのクチビル
不意に震え揺れ現れ出て
赤く紅く色付き息し食べてしまう
わたし白銀の林立する光景担い

そうしてふっといつしか 、

触れ合い通りに戻り出れば
行き交う人々の流れの中
もう手を繋ぐ相手も無く
絆の千切れさめざめと
泣いてしくしく枯れ果てて

あゝアナタは貴方だったか貴女だったか、

私にはもうわからなくなる解らなくなる



自由詩 森のアナタ Copyright ひだかたけし 2024-09-08 18:01:03
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