八七夕
本田憲嵩

短冊、
ほそい笹の木にとりつけた、
さまざまな、
にっぽんの夏のいろ、
ゆうがたにリアカーをひいて、
みんなで町内をいっしゅうする、
ものらるのラジカセが七夕の唄をうたう、
そのうち日が暮れてきて、
ささやかな花火を星空にうちあげる、
なかよし公園にはあざやかな浴衣を着た、
みなみちゃん、
もいる、
ほんのちょっとだけ風が涼しくなってきた、
一カ月おくれの、
きたぐにの夏のよるの、
ささやかな風情、


おうちでは、
おかあさんと、
つめたい、
くしがたぎりに切られたスイカが、待って、くれている、



自由詩 八七夕 Copyright 本田憲嵩 2024-07-29 22:37:08
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