曲芸
atsuchan69
大きく裂けた口のある白い顔で笑い
煌びやかな衣を纏った記号が宙を行き交う
吊るされた語彙は真夜中の死体のように重く
暗い羅列が濁点だらけの股間にあった
大好きなキミの瞳を輝かせたいから、
道化役にも危ないビデオの男優にもなった
或る時はナンプラーの匂いのする被り物を着て
感情をもたない天使みたいに夢をバラ撒く
判る? 本当のボクはここだよ、
でもボクという弁当の蓋をキミが開けたとき、
ご飯と梅干しだけだったら、悲しいよね
だから綺麗なことばを天井に散りばめて、
高台のブランコに乗って今しも空中で弧をえがく
あ、疲れた舌が胸の飾りとともに落下した
自由詩
曲芸
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atsuchan69
2024-06-22 08:00:57縦