畔の家
atsuchan69

幾つもの街を壊し、
平和な村を焼き払って
異臭に鼻を抑え、
黒焦げの死体を踏んで
やっと生き延びた

どうかお願いだ、
火薬の匂いがするボクと、
朝までいて欲しい
嘘でも良いから
許すって言ってくれ

壊れた扉をなおして
崩れ落ちた屋根もなおして
庭に花の種を蒔きたい
どんなに辛い朝でも、
君とふたりで迎えたい

もう、戦いたくない
優しい陽射しを浴びて
ゆらめく空をボートで渡り
畔の家で犬と一緒に
ずっと君と暮らしたい




自由詩 畔の家 Copyright atsuchan69 2024-05-17 08:50:40
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