恋の始まり
atsuchan69

キライな歌と顔触れで始まった
とはいえ、パーティーは壊したくない
素顔を知らない女たちが夜を飾る
紫煙に包まれた部屋が踊り、
沢山のシャンパングラスを揺らした

大理石の床に、笑い声が零れる

たぶん、その日が恋の始まりだった
目の前で辛口のセリフを吐いて
紅い跡のある彼女のグラスを横取りした
どうせ、化粧をした野良猫だと思っていたが
素顔はとても純真な、文学少女だった









自由詩 恋の始まり Copyright atsuchan69 2024-05-05 03:51:44
notebook Home 戻る  過去 未来