くらやみ。
秋葉竹


  

のっぺらぼう、
みたいな僕の涙声、
聴こえているなら君はくらやみ、



みえるもの。
すべてにおいて悲しみの。
しらべわからずゆらゆら泳ぐの。



あかりだけ
鳩の骨でも透かすよう、
そんなしよりもいいうた聴きたい。



さくら雪。
そんな渾名の春の日に
折りたためない命さす人。



亡き骸を、
そっとリボンでくるむとき、
黙っているしか、ほか無いくらやみ。








短歌 くらやみ。 Copyright 秋葉竹 2024-03-21 22:50:26
notebook Home 戻る  過去 未来