なにひとつ簡単なことはない
秋葉竹

  

悲しみがいつまでもまだ降り落ちて
優しいふりをできずに笑った


しあわせがあるから心がもういちど
立とうとすると云いたい週末


曲がらないこころに意味はないからと
云いきかせている諦めの春


気がつけば生きてることをしあわせと
ぐっすり眠れるだけで想える


香り立つ青葉の季節におなじこと
云えるわけないただ好きなんて


悲しみが嘘とも想えるそよ風が
春を運んでやって来る午後


わからないこころをわかる気になった
とてもゆっくりセンチになって


まばたきもせずにまっすぐ君をみて
その名を呼んで瞳を閉じよう


なにひとつ簡単なことはないという
訳ありみたいな声でささやく






短歌 なにひとつ簡単なことはない Copyright 秋葉竹 2024-03-18 20:41:13
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