okaeri.com 31-40
AB(なかほど)

 
海上花火が鏡のような内浦に映えると
あいちゃんは漁港へと走り出す
地べたに残された線香花火があと三本
 
 
 
八つまわって生まれ年には
かざぐるまで遊びます
昔からそういうことになっております
  
 

そんなんいまさら言わんでも
俺らのミシシッピ(淀川)は
絶えず流れてぼちぼち や
 
 
 
そして
こおろぎは一晩中鳴き続けた
鳴き続けてくれた
 
 
 
東京都神田中古市場では、現在廃盤となった
桃太郎侍センサーの付いているタイプなど、
圧倒的に旧タイプが人気です。
 
 
 
孵るとこなんか誰も知らないという幸せ
マトリョーシカ マトリョーシカ
カタリ カタリ と
 
 
 
で、あなたはどうして 
あなたの存在を否定しているのですか
私は信じています
 
  

いつまでも僕の気持ちは
あの人の心の隙間に繋がりたがって
ゆうなんぎいのいとのそよとばかりに
 
 

祖母のしわがれた声がかすめてきて
今度は僕が採りに行こうと決めたのに
ミンナ草のある場所さえももう探せない
 
 
 

一度開けた世界は
決して閉じることをしない
たとえ消え去っても
記憶は繋がってゆく
 
 


  
 


自由詩 okaeri.com 31-40 Copyright AB(なかほど) 2023-11-13 09:01:27
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