無名の記述
ひだかたけし

アスファルト濡れ
十一月の雨降り

行き交う人の
目の濁点、

時の残余は燃やし尽くされ

 垂直に雪崩れ落ちる
   かの様に一斉、
 黄の群れ 落ち葉達

時の未知は燃え立ち上がり

アスファルト濡れ
十一月の雨降り

冷え込む大気に
意識の表皮こそげ

混沌の小宇宙から、 

無名の記述 輪郭為す。




自由詩 無名の記述 Copyright ひだかたけし 2023-11-10 15:38:03
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